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2010年 06月 23日
「週刊文春」は愛読している週刊誌ですが、最近の連載では江國香織さんの食べ物を絡ませながら暮らしを書き綴ったエッセー「やわらかなレタス」が大好き。6/24日号の〈雨の朝の台所で〉に枇杷を表現した文章が出てきます。食材の表現では秀逸だなあ、とものすごく感激したので抜粋させていただきました。書店にはもう並んでいないと思いますが、いつか1冊にまとめたものが出版されるでしょう。連載も続いているので、食に興味のある方はぜひ毎週読んでみてください。“今”の食べ物が毎回出てくるので共感できますよ。なによりも、食べ物の話はやさしい気持ちにしてくれます。
枇杷という果物の佇いや味について考えるとき、最初に思い浮かぶ形容詞は、「やさしい」でそれはあのひっそりした形や、節度のある甘み、オレンジ色でけっしてないあのやわらかな色合いや、するするとむける皮の素直さ、十全にみずみずしい(皮をむいたとき、あらわになる実の表面は、風味のよい甘い水をたっぷり滲ませて光っている)けれど、弾けたり溢れたりはしない水分、おとなしそうな気配……といった印象からくるものではあるのだが、それ以上に、たぶん童謡の影響が大きい。まどみちお作詞の「びわ」の歌詞。 びわは やさしい 木の実だから だっこ しあって 熟れている うすい虹ある ろばさんの おみみみたいな 葉の陰に というのがそれで、上手いなあ、と私はうっとりしてしまう。………… ………… 雨の朝の台所で、枇杷というのはこういう色や形や味だからやさしいわけではなく、やさしいからこういう色や形や味をしているのだ、と確信させられてしまうもの。 (週刊文春6/24日号 連載エッセー「やわらかなレタス/江國香織」より抜粋) 上手いなあ、文章の力はすごいなあ、とうっとりしてしまいました。 枇杷に触りたくなって、近所の八百屋へ出かけてしまったもの。 お読みでない方は、図書館にあると思うので読んでみてください。いずれ書籍になるでしょう。まとめて読むとさらに面白いと思うなあ(文藝春秋さん、早く書籍にしてください!買いますから…。小林信彦さんの「本音を申せば」も大好き。この二つが掲載されているので毎週買っているのだけど…。写真の枇杷を買ってきました。今年の枇杷は、去年より甘いような気がする)。
by upon-books
| 2010-06-23 11:46
| editor
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